• HOME
  • 最新研究成果
  • 今、シクロケムが注目していること
  • 自社論文
  • CDの応用分野
  • 世界のCD食品規制
  • CDのホスト・ゲスト対応表
  • 会社概要
  • お問い合わせ
最新研究成果
LDLrノックアウトマウスのαCD投与による脂質低下作用への影響

for English page

■"Effects of Alpha-Cyclodextrin on Lipid Lowering in Mice." Experimental Biology 2007 より引用

要旨

αCD: 食事に含まれる脂肪分を包接し吸収を減少作用
高脂肪食ラットの血中脂質濃度と体重の増加を抑制

αCDによる血中コレステロール(C)濃度の減少効果とアテローム性動脈硬化モデルマウスによるアテローム病変発生の抑制効果を調べた。

LDLr-KOマウス(LDLレセプターを欠損させた10週齢のメスのノックアウトマウス)をそれぞれ10匹ずつの2群にわけ、一方には高脂肪餌(CON, 21.2 w/w %乳脂肪)、もう一方の群にはこれにαCD2.12%を添加した餌を与えた。

10週間それぞれ自由に摂取させた後、6時間絶食し後眼窩静叢より採血した。 2群間で餌の摂取量、体重は同じであった。CONマウスに比べて、αCDを与えた群では、血中の総コレステロール値(-14%, 30.5±3.7 vs. 26.2±3.7 mmol/l, p<.05)、リン脂質(-11%, 16.3±1.8 vs. 14.4±1.8mmol/l, p<.05)、遊離コレステロール(-15.9%, 9.0±1.1 vs. 7.6±1.4mmol/l, p<.05)、コレステロールエステル(-13.3%, 21.5±2.5 vs.18.7±2.5 mmol/l, p<.05)の有意な減少が見られた。

2群間における空腹時トリグリセリド濃度には違いが見られなかった。コレステロール値の減少は主にアテローム発生前のLDLを含んだ分画であることがFPLCデータより示された。
それゆえ、LDLレセプター欠損させた高コレステロールのモデル動物において、血中コレステロールの減少とその構成成分においてαCDが効果的であることが示された。
高コレステロール血症治療にαCDの経口摂取が効果的であることが推察される。

実験手順

披検動物: メス20匹のノックアウトマウス(LDLr-KO)はJackson研究所から購入した。

実験開始段階で生後10週間となるマウスを用いた。吊り下げ式のPC製飼育箱で1つのケージ当たり5匹ずつ入れて飼育した。

全マウスには研究開始前に齧歯類用の飼料(NIH :31.4% 脂肪分、0.02% コレステロール, Zeigler Bros Inc., Gardner, PA)を与えた。
また、この検討の期間、自由に水を与えた。

空腹時の血液サンプル採血は、コントロールとαCD投与グループを無作為に割り当てる前に、後眼窩静脈叢より採取した。

血液サンプルは対応する飼料を与えた2, 5, 10, 14週後にそれぞれ採血した。

マウス検体の体重は毎日測定した。

飼料摂取量は連続した5日間で記録した。

飼料

コントロール飼料:脂質分として乳脂肪を加えた改良飼料
(Harlan Teklad ‘Western diet’ TD. 88137)
脂質21%(質量%)、セルロース21g/kg、0.2% コレステロール、4.5 kcal/g

αCD飼料: コントロールの飼料に含まれるセルロースの換わりに、αCD 21 g/kgを混合した試験飼料(脂質の10%)

牛乳の脂肪酸特性:
・飽和脂肪酸 : 65%
・モノ不飽和脂肪酸 : 31%
・高度不飽和脂肪酸 : 4%

化学分析

血漿脂質:酵素的手法で測定した。

リポ蛋白分画:FPLCで分離し、酵素的手法で脂質含量を分析した。

血漿中の脂肪酸構成:Redelら(1998)のガスクロマトグラフ法で定量した。

統計解析

Student t-検定を行った。p<0.05で有意差のあるデータには印(※)を付記した。

[グラフ] [グラフ]
[グラフ] [グラフ]
[グラフ] [グラフ]
[グラフ] [グラフ]

総コレステロールの低下は、動脈硬化の原因となるVLDL/LDL/IDLの分画において認められたが、HDLの分画では差は認められなかった。

αCD摂取による血漿中脂肪酸組成の変化

[グラフ]

脂肪酸について
・飽和脂肪酸(パルミチン酸、ステアリン酸)の減少
・不飽和脂肪酸(オレイン酸、アラキドン酸、ドコサヘキサエン酸)の増加
・トランス酸の減少

試験開始14週目の血漿中脂質濃度

[グラフ]

体重および食餌量に差は認められなかった。αCD投与によって血漿中の総コレステロールが15%, エステル化コレステロールが14%、遊離コレステロールが19.8%、リン脂質が17.5%有意に低下した。有意差はないがトリグリセリドの上昇を23%抑制した。

結果と考察

αCDは動脈硬化の原因となる血液中の悪玉のVLDL、LDL、IDLなどを減少させる。一方、動脈硬化を予防する善玉のHDLには影響しない。
αCDは不飽和脂肪酸よりもトランス脂肪酸および飽和脂肪酸を低下させ、血漿中脂肪酸組成を改善する。
食物中の脂質に対しαCDを加えることで、高脂血症の予防や心血管障害系疾病のリスク軽減に効果的と考えられる。
相談コーナー

ご質問やご相談がございましたら、以下のジャンルからお問い合わせをお願いいたします。

  • CD、CD包接体はこちら
  • 受託製造についてはこちら
  • 出張セミナーについてはこちら