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最新研究成果
ヨウ素-化学修飾シクロデキストリン包接体の抗菌活性に関する検討

βCD-I(β-シクロデキストリンとヨウ素の包接体)の工業化に成功し、現在では、飼料添加物の防腐、硫化水素の除去、土壌改良剤、農薬、家電製品の消臭抗菌など、様々な分野で利用され始めている。
 βCD-Iの主な利用目的は、抗菌作用と消臭効果であるが、さらに幅広い分野における抗菌剤としての利用を目的として、βCDとヨウ素の包接体(BCD-I)のみならず、化学修飾βCDの包摂体の抗菌作用を検討した。
 ここで使用した化学修飾βCDは、水溶性の高いメチル化βCDCAVASOL® W7 M)や水酸基やアミノ基と容易に反応して高分子類と共有結合を形成できる反応性のCDであるモノクロロトリアジノ化βCD(CAVASOL® W7 MCT)である。
 メチル化βCD(MCD)の包接体であるMCD-Iや、モノクロロトリアジノ化βCDの包接体であるMCTCD-Iも、βCD-Iと同様に幅広い抗菌スペクトルを有していることが判明したので紹介する。

PVP-IとβCD-Iの抗菌活性(コロニー数)の比較

各種ヨードホールの濃度 1000
MG/L
500
MG/L
250
MG/L
125
MG/L
62.5
MG/L
31.3
MG/L
15.6
MG/L
7.8
MG/L
0
MG/L
βCD-I-13 87 165 149 256 + ++ ++ ++ ++
βCD-I-24 131 208 83 273 + ++ ++ ++ ++
PVP-I 82 193 147 219 + ++ ++ ++ ++

PVP-IとβCD-Iの抗菌活性(コロニー数)の比較

菌名 MIC値(ppm)
MIC値(ppm)
20% CD-I MCD-I
E. coli F1 (大腸菌) 20 20
E. coli IFM3039 (大腸菌) 20 20
S. enteritidis IFM3029 (サルモネラ菌) 10 20
MSRA 慶応大学臨床分離株 (メチシリン耐性黄色ブドウ球菌) 5 10
S. marcescsens IFM3027 (サルモネラ菌) 5 20
K. oxytoca IFM3046 (クレブシエラ菌) 5 20
P. aeruginosa IFM3011 (緑膿菌) 10 39
B. subtilis IAM1211B (枯草菌) 10 10
S. aureus IFM2014 (黄色ブドウ球菌) 5 10
E. faecalis IFM2001 (膿球菌) 5 20
L. casei IFM2065 (乳酸菌) 5 10
C. albicans IFM4008B (カンジダ菌) 39 156

βCD-I及びMCD-Iの最小殺菌濃度(MBC)値(液体培地法)

MCD-I:有効ヨウ素量3%のメチル化CD包接体水溶液

菌名 抗菌剤名 作用時間 MBC値
E.coli F1 BCD-I-20 1min 20ppm
3min以上 10ppm
E.coli F1 MCD-I-3 1min 78ppm
3min以上 39ppm
MRSA 慶応大学臨床分離株 BCD-I-20 1min 10ppm以上
3min以上 10ppm
MRSA 慶応大学臨床分離株 MCD-I-3 1min 78ppm以上
3min以上 78ppm

真菌(カビ)の最小殺菌濃度(MBC)値

菌名 MCD-I BCD-I
Fusarium oxysporum <50ppm 20ppm
Fusarium solani 100ppm 20ppm
Cladosporium cladosporioides >200ppm 50ppm
Penicillium citrium >200ppm 50ppm
Aspergillus niger >200ppm >100ppm

MCTCDならびにMCTCD-IのEscherichia Coli に対する殺菌作用

実験方法:Escherichia Coli F1をBHI培地により24時間培養し、この培養液を滅菌生理的食塩水により1×106 個/mLに調製した。一方被験薬物MCT-CDならびにMCTCD-Iを滅菌生理的食塩水によりそれぞれ1000ppm、10000ppmの濃度に調製し、同食塩水により2倍段階希釈を行った。この各希釈系列(各4.5mL)に大腸菌液0.5mLを添加し、10分間室温(23℃)下放置した後、その各0.1mLを標準寒天培地に塗末し、37℃,20時間培養し、コロニー発生の有無を観察した。

結果:MCTCDの1000ppmから7.8ppmにいたる全シャーレに多数のコロニーが発生。一方、MCTCD-Iの10000ppmから10ppmまでのシャーレのうち、10000ppmから20ppmまではコロニーは検出されなかった。10ppmには多数のコロニーが検出された。したがってMCTCDのMBCは>1000ppm、MCTCD-IのMBCは20ppmである。

(ppm)
  1000 125 62.5 31.2 15.6 7.8
MCTCD +++ +++ +++ +++ +++ +++
  10000 156 78 39 20 10
MCTCD-I - - - - - +++

結果

ヨウ素-CD包接体の抗菌活性は未修飾、化学修飾CDの種類にかかわらず、有効ヨウ素量による。つまり、ヨウ素濃度が高い場合に、強い抗菌力を示す。
MBC試験によって、各種真菌(カビ)に対しても有効な殺菌力を有していることが判明した。
ヨウ素-CD包接体は、ポリビニルピロリドンヨードと比較して、遜色のない活性を有することが判明した。
モノクロロトリアジノ化CDは、トリアジン基を有しているにも関わらず抗菌活性を示さないが、ヨウ素包接体とすることで、他の化学修飾CD同様に抗菌活性を示す。
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