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最新研究成果
CoQ10-γCD包接体の皮膚吸収性評価

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緒言

 コエンザイムQ10 (CoQ10)はエネルギー産生の役割を担う重要な補酵素であるが、体内組織中のCoQ10量は加齢に伴って減少することが知られている1)。アンチエイジングのためにも、CoQ10を外部から補うことは有効とされる。近年では機能性食品素材や化粧品素材としての使用が認められ、幅広く市場に流通しているが、バイオアベイラビリティの低さが問題とされている。そこで、我々はγシクロデキストリン (γCD) を用いた包接化技術によってCoQ10を高分散化し、その経口吸収性が改善することを見出している2)

 ここではCoQ10の皮膚吸収性評価を目的として、CoQ10-γCD包接体とグリチルリチン酸の併用効果に関して検証を行った。グリチルリチン酸は疎水性のトリテルペノイド骨格と親水性のジグルクロン酸部位を持ち、その構造から界面活性作用を有している。一般的には水に溶けやすいグリチルリチン酸ジカリウム (GZK2) として、医薬品や化粧品に広く使用されている。また、GZK2はγCDと安定な包接体を形成することも知られている。そこで、本研究では、CoQ10-γCD包接体とGZK2の併用について検討した。また、CoQ10の皮膚吸収性評価には、ヒト3次元培養表皮 『LabCyte EPI-MODEL』 (株式会社ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング) をモデルとして使用した。これはヒト正常皮膚細胞を用いて培養した表皮モデルで、基底層、有棘層、顆粒層、角質層を有し、形態的にヒト皮膚に類似していることが特徴として挙げられる。その結果、CoQ10-γCD包接体とGZK2の併用によって、CoQ10の水への溶解度が大幅に上昇し、表皮組織への取り込みも顕著に認められたので報告する。

1) U. Hoppe, J. Bergemanna, W. Diembecka, J. Ennen, S. Gohlaa, I. Harris, J. Jacob, J. Kielholz, W.Mei, D. Pollet, D. Schachtschabel, G. Sauermanna, V. Schreiner, F. Stab, F. Steckel, Coenzyme Q10, a cutaneous antioxidant and energizer, Biofactors, 9, 371-378 (1999).

2) K. Terao, D. Nakata, H. Fukumi, G. Schmid, H. Arima, F. Hirayama, and K. Uekama, Enhancement of oral bioavailability of coenzyme Q10 by complexation with gamma Cyclodextrin in healthy adults, Nutr. Res., 26, 503-508 (2006).

CoQ10の肌への影響




検討内容

CoQ10-γCD包接体の摂取によって 体内吸収性が向上し 肌質改善が認められた
→ 直接 皮膚からCoQ10を補うことが可能か?

CoQ10-γCD包接体に第三成分として可溶化剤を加え
CoQ10-γCD包接体の可溶化
→ 皮膚への吸収性向上 が 達成できるか検討


可溶化剤によるCoQ10溶解度の向上

一定量のCoQ10、或いはCoQ10-γCD包接体に各種可溶化剤を添加した時の溶解度を測定


グリチルリチンK2(GZK2)添加によるCoQ10の可溶化

一定量のCoQ10、或いはCoQ10-γCD包接体にGZK2を添加した時の溶解度を測定



ヒト3次元培養表皮

ヒト3次元培養表皮 「LabCyte EPI-MODEL (株式会社ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング) 」の特徴

ヒト正常皮膚細胞を用いて培養し、重層化した表皮モデルである。
形態的にヒト皮膚に類似した構造をしており、基底層、有棘層、顆粒層、角質層を有している。
ヒト細胞を用いているため、動物実験と比較して種差がない。
ウェル間、ロット間のバラツキが少なく、再現性の高い試験結果を得ることができる。


http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/3/34/Skin.jpg


皮膚吸収性試験の操作手順


CoQ10の皮膚吸収性試験

ヒト3次元培養表皮 「LabCyte EPI-MODEL」に各評価物質を添加し、CoQ10の取り込み量を評価


まとめ

CoQ10-γCD包接体とGZK2を併用した場合、CoQ10の溶解度は最大で2,000μg/mL以上の高い値が得られた。一方、CoQ10原末ではGZK2を添加しても、十分な溶解度上昇は認められなかった。
CoQ10がγCDの分子空洞内に取り込まれて包接体を形成していること、即ち予めCoQ10同士の分子間力を断ち切っておくことが、CoQ10の可溶化に重要と示唆された。
CoQ10の皮膚吸収性を評価したところ、GZK2の併用によって可溶化したCoQ10-γCD包接体の水溶液で、顕著な吸収性の向上が認められた。
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