炭酸飲料などの加糖飲料による心血管疾患リスクを『アラビノαファイバー』が低減|株式会社シクロケムバイオ
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炭酸飲料などの加糖飲料による心血管疾患リスクを『アラビノαファイバー』が低減

スポーツ飲料、フルーツジュース果汁100%でなく砂糖を加えた飲料、炭酸飲料などの加糖飲料には角砂糖でそれぞれ9個分、15個分、16個分の砂糖が含まれています。これらの飲料を多く飲む人は、心臓病や脳卒中のリスクが高くなるとの報告が米国のアンダーセンらによって、今年「Journal of the American Heart Association」誌に報告されました。

Sugar-Sweetened Beverage Intake and Cardiovascular Disease Risk in the California Teachers Study(Journal of the American Heart Association 2020 May 18;9(10): e014883)

カリフォルニアに住む、心血管疾患や糖尿病患者、86歳以上の高齢者を除いた106,178人を20年間追跡し、加糖飲料摂取量と心血管疾患発症リスクの関係を調査しています。

尚、心血管疾患リスクを正確に判断するためにリスクに影響を及ぼしている因子として、年齢、人種、BMI、飲酒、喫煙、摂取エネルギー量、血圧、閉経、ホルモンバランスなどがありますので、こういった因子を調整した上でリスクを算出しています。

その結果、加糖飲料を毎日飲む人は全く飲まない人に比べて、心血管疾患の発症リスクは19%顕著に(有意に)高くなり、脳卒中発症のリスクも21%顕著に(有意に)高くなっていることが明かとなりました。心筋梗塞の発症リスクについては調整因子を年齢のみとした場合に26%顕著に(有意に)リスクは上昇することが判りました。(P < 0.05)

また、加糖飲料の種類によって心血管疾患リスクは異なる結果です。砂糖を加えたフルーツジュースを毎日飲む人は全く飲まない人に比べ42%も心血管疾患リスクは顕著に上昇しています。コーラなどの炭酸飲料(ソフトドリンク)でも23%、砂糖を加えた甘くした茶飲料では複数の因子で調整した場合には傾向のみで有意差はありませんでしたが、年齢のみを調整因子とした場合に15%顕著に(有意に)リスクは上昇しています。(P < 0.05)

図1. 各種砂糖を添加した飲料の心血管疾患のリスク
図1. 各種砂糖を添加した飲料の心血管疾患のリスク

このように加糖飲料を飲む人は心血管疾患のリスクが高いのですが、そのリスク低減のための研究があります。当社が2014年にシクロデキストリンシンポジウムで発表した研究報告です。砂糖を摂取した際にL-アラビノースと難消化性αオリゴ糖との組み合わせ『アラビノαファイバー』を同時に摂取すると血糖値の上昇が顕著に(有意に)抑制できるというものです。
研究成果第70回:スクロース摂取時の血糖値変化に対するα-シクロデキストリンとアラビノースの併用効果

砂糖負荷試験において砂糖を摂取した時に同時にL-アラビノースを摂取するとα-グルコシダーゼという砂糖分解酵素を不拮抗的に阻害して血糖値の上昇を抑制できることは既に報告していました。しかし、難消化性αオリゴ糖にもL-アラビノースとは異なった機構のα-グルコシダーゼ阻害作用のある可能性を示唆する報告があります。そこで、当社はマウスを用いてL-アラビノースと難消化性αオリゴ糖を同時に摂取させた時の血糖値上昇抑制作用を(図2)のような試験方法で検討しています。

図2. 砂糖を摂取した際の血糖値上昇に関する試験方法
図2. 砂糖を摂取した際の血糖値上昇に関する試験方法

L-アラビノースと難消化性αオリゴ糖を同時に摂取するとL-アラビノースのみを摂取した場合よりも血糖値の上昇は抑制されることが明かとなっています。その一方で、一般に広くトクホや機能性表示食品向けに使用されている水溶性の難消化性デキストリン(水溶性食物繊維)であるファイバーゾル2(FS2)を摂取したFS2群はコントロール群よりも高い血糖値を示しており、FS2が分解されている可能性があります。

図3. 砂糖を摂取した際の『アラビノαファイバー』の血糖値上昇抑制効果
図3. 砂糖を摂取した際の『アラビノαファイバー』の血糖値上昇抑制効果

缶コーヒー、フルーツ飲料、炭酸飲料にはたくさんの砂糖が使用されています。そのような加糖飲料を飲む際には心筋梗塞や脳梗塞などの心血管疾患リスクを考えて、同時に『アラビノαファイバー』を一緒に摂取するようにしましょう。