シクロデキストリンとは
シクロデキストリンは、とうもろこしや馬鈴薯の澱粉から酵素反応によって合成される 、ブドウ糖が構成単位の環状オリゴ糖である。上の図に示すようにバケツのような形 をしている。外側は親水性(水と仲良しで水に良く溶ける性質)であり、内側は親油 性(油と仲良しで油を取り込む性質)である。物質を空洞内に取り込む(包接化という 。)現象を利用すると、油性物質を水に溶かしたり、物質の安定性を高めたり、嫌な 臭いや味をマスキングしたり、反対にいい香りをゆっくりと出したりできる。
実際の応用例:-練りわさび: わさびのツンとくる成分(AITC)を安定化させている。-消臭剤 : 最近話題の主婦をCMに適用している消臭スプレー。とうもろこし由来の天然消臭成分とい
うのはこれ。-しわ取りクリーム: ビタミンA(レチノール)のしわ改善作用は既知。シクロデキストリンによる安定化で商品化 された。-イソフラボンドリンク:
女性の更年期障害、腹部脂肪の除去には大豆由来のイソフラボン。味の改善にシクロデ キストリンを使用。-資生堂のパウダーコロン “ビバーチェ”:
香料の徐放
まず、入れ物をイメージすると判り易い。嫌なものは除去する為の入 れ物。逆に、好きなものは宝石箱のような入れ物を想像する。
#