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最新研究成果
δトコトリエノール-γシクロデキストリン包接体の皮膚吸収性評価

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背景

当社ではシクロデキストリン(CD)の包接機能を利用して、機能性成分の水溶性、安定化、生物学的利用能などを向上させる技術を有しております。それらの成果は化粧品、食品等の様々な分野で広く利用されています。最近では高いアンチエイジング作用を有する『“スーパービタミンE”トコトリエノール』という成分に注目し、さらにトコトリエノールの中でも特に抗酸化作用が高いデルタトコトリエノール(δT3)を高含有するオイルを用い、そのγ-シクロデキストリン包接複合体(デルタトコトリエノールCD:δT3-γCD)を新たに開発しました(※詳しくは、当社ホームページの最新研究成果「第56回」を参照して下さい。)。
今回は、機能性化粧品素材を目指したδT3-γCDの機能評価について、皮膚吸収性に関する検討を行いましたので報告します。

トコフェロール・トコトリエノールの構造

類似体 R1 R2 R3
α CH3 CH3 CH3
β CH3 H CH3
γ H CH3 CH3
δ H H CH3

メチル基の位置によってそれぞれ4つのTpおよびT3が存在します。

ベニノキ種子抽出油

ベニノキ種子抽出油に含まれるビタミンEはほとんどがT3で、その内90%がδT3、10%がγT3です。
また、T3の効果阻害作用が報告されているαTpをほとんど含んでいません。

δトコトリエノールの訴求点

抗酸化作用 強力なフリーラジカル消去作用
中性脂肪・コレステロール低下作用 神経細胞保護効果
美白・美肌作用 色素沈着予防効果
発毛・育毛効果 抗血管新生作用

→δT3やγT3は抗酸化力が特に強く、美容・健康増進のための効能効果が数多く報告されています。

脂溶性物質-γCD包接体の可溶化技術

γCD包接とある種の界面活性剤とを併用することで、CoQ10やクルクミンといった特に脂溶性が高く、吸収性の低い物質でも水溶液を作成することができ、高い吸収性が得られるという当社の技術は、化粧品、食品等の様々な分野で広く利用されています。(※詳しくは、当社ホームページの最新研究成果「第25回」、「第32回」および「第52回」を参照して下さい。)。

→本研究では、δT3-γCDに対し上記の可溶化技術の適用および皮膚吸収性について検討を行いました。

脂溶性物質-γCD包接体の可溶化技術

デルタトコトリエノールCD(δT3-γCD)

デルタトコトリエノールCDの可溶化検討

δT3-γCDの可溶化検討を行うのにあたり、δT3を可溶化させるための界面活性剤として、化粧品成分として使用できるグリチルリチン酸ジカリウム(GZK2)を用いました。

<実験1> GZK2によるデルタトコトリエノールCDの可溶化

<結果 Fig1>

GZK2共存下、δT3-γCDにおいて他のCDと比較して最も高い溶解度が観測されました。

<実験2> デルタトコトリエノールCDの皮膚吸収性の検討

デルタトコトリエノールCDをグリチルリチン酸ジカリウム水溶液(2%)に添加し、よく撹拌した溶液をフィルター(0.2μm)濾過し、ヒトの表皮細胞3次元培養モデルに投与した。6時間後に細胞から脂溶性成分を抽出し、δT3含有量を測定した。比較品にはT3を70%含有するベニノキ種子抽出油を用い、同様に試験した(両試験サンプルとも添加時のT3含有量は同じ)。

<結果 Fig2>

デルタトコトリエノールCDを用いた試験では、ベニノキ種子抽出油に比べて多くのδT3が表皮細胞から検出され、水溶化技術による表皮細胞への吸収性向上効果が確認されました。

まとめ

デルタトコトリエノールCDは、可溶化剤(GZK2)と併用すると水への溶解度が向上し、それに伴い表皮細胞へ効率よく吸収されることがわかりました。

→これらの結果から、デルタトコトリエノールCDは皮膚吸収性の高いδT3素材として、機能性化粧品開発のために非常に有用であることがわかりました。

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