基礎編
シクロデキストリン(環状オリゴ糖)ってなに?
シクロデキストリンの働き
α、β、γの世界的な安全評価
α、β、γ、それぞれの大量生産が可能に
一般的な4つの包接方法
α-CDには、さらなる効果が…
米国で脚光を浴びるダイエット効果
日本でもダイエット効果が評判に
アレルギー疾患の改善にもすぐれた効果
血糖値上昇抑制効果
飽和脂肪酸の選択排泄効果
γ-CDにもこんな効果が…
コエンザイムQ10の弱点を克服するγ-CD
CoQ10包接体(包接化CoQ10)の様々な効果
応用編
注目のCD用途分野
食品・化粧品分野への応用
化粧品分野への応用
生活用品用途編
医農薬用途編
環境用途編
化学修飾・化学反応編
ナノ超分子編
シクロデキストリンを使った商品例
寺尾啓二・株式会社シクロケムバイオの論文・資料リスト
寺尾啓二・株式会社シクロケムバイオの書籍リスト
寺尾啓二・株式会社シクロケムバイオの学会発表論文と招待講演リスト
寺尾啓二・株式会社シクロケムバイオの特許リスト
2010年シクロケムの成果
2011年シクロケムの成果
2012年シクロケムの成果
2013年シクロケムの成果
2014年シクロケムの成果
2015年シクロケムの成果
2016年シクロケムの成果

γ-シクロデキストリンにもこんな効果が…

コエンザイムQ10の弱点を克服するγ-シクロデキストリン

コエンザイムQ10の2大作用

コエンザイムQ10は、私たちの体にとって必要不可欠な物質であり、体を構成する約60兆個のすべての細胞に含まれています。その重要性は何といっても、全身の細胞を活性化・強化する働きにあります。主要な作用として、次の2つが挙げられます。
  エネルギーの生産を促し、細胞を活性化する
  強力な抗酸化作用があり、活性酸素を除去する(活性酸素から細胞を守る)

具体的に次のような効果を示します。

疲労回復・体力向上
疲労の蓄積を防ぐとともに、体力の向上を促す

美肌効果
肌の弾力性や水分量を向上させるとともに、コラーゲン分解酵素コゲナーゼの働きを抑え、シワやタルミ、シミなどを予防・改善する

心機能を強化
心筋を保護・増強し、心臓の機能を高める

冷え症・低血圧を改善
血流を促し、冷え症や低血圧を改善する

関節軟骨の修復・再生
関節軟骨の構成成分であるコラーゲンやコンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸などの生成を促進する

自律神経失調症を軽減
全身の細胞を活性化させることで症状を軽減する

ダイエット
基礎代謝量が向上し、脂肪の燃焼を促進する

その他
歯周病の予防・改善、足のむくみの解消、免疫力の向上、がんの予防、老化防止、高脂血症治療薬(スタンチン系)の副作用抑制など、さまざまな効果が認められています。

コエンザイムQ10の弱点を克服するγ-シクロデキストリン

コエンザイムQ10にはいくつかの弱点が指摘されています。

ひとつは、コエンザイムQ10は脂溶性のため、凝集しやすいことから、吸収性が非常に悪いという問題があります。

それで、食後に摂取することが勧められています。食事に含まれる脂質を乳化するために、胆のうから胆汁酸が腸に分泌されるので、コエンザイムQ10もその胆汁酸を利用しようというものです。しかし、コエンザイムQ10は、凝集しやすいので、胆汁酸による乳化も容易ではなく、十分な吸収性が期待できません。

またコエンザイムQ10は安定性にも問題があり、光や熱に弱いとされます。さらに、コエンザイムQ10はほかのビタミン類や抗酸化物質と一緒になると、配合変化を招きやすい不安定な成分であることもわかっています。

そこで、シクロケムがこうしたコエンザイムQ10の弱点を克服して、本来のコエンザイムQ10の機能を発揮するために研究・開発したのが、γ-シクロデキストリンでした。

γ-シクロデキストリンはコエンザイムQ10の吸収性を高める

γ-シクロデキストリンは、フタと底のないカップ状の構造で、その内側は親油性、外側は親水性であると説明しました。しかも、γ-シクロデキストリンの内径は0.9~1.0ナノメートルという分子サイズです。

CoQ10包接体では、脂質性で凝集したコエンザイムQ10が、分子サイズにバラバラにされて、γ-シクロデキストリンの内部空洞にすんなり取り込まれています。そして、外側は親水性ですから、凝集することなく水分で分散され、スムーズに腸まで届きます。

腸では、カップの中に取り込んでいたコエンザイムQ10がゆっくりと放出(徐放)し、腸管から吸収されることになります。重ねていいますが、放出したコエンザイムQ10は最も微小な分子サイズの状態ですから、すぐれた吸収性を示すのはいうまでもありません。

このようにCoQ10包接体では、コエンザイムQ10が効率よく吸収されるわけで、その摂取量にも大きく影響を与えます。例えば従来のコエンザイムQ10のサプリメントは、必要な効果を実現しようとすると、十分な吸収性が期待できない分を見込んで、それだけ多く摂取することが求められます。

一般的に、コエンザイムQ10は健康維持や老化防止のために必要とされる摂取量は1日当たり100~200mgとされ、病気などの改善のためには1日当たり約600mgといわれています。CoQ10包接体ならば、健康維持や老化防止のためには1日当たりCoQ10量換算で約20~30mg、病気などの改善のためには1日当たり約30~60mgが適量の目安となります。この数字の違いは、裸のコエンザイムQ10とCoQ10包接体では、吸収性に10倍以上の大きな差があることの証でもあります。

γ-シクロデキストリンはコエンザイムQ10の安定性・安全性を高める

CoQ10包接体では、コエンザイムQ10がγ-シクロデキストリンの内部空洞に取り込まれることで、コエンザイムQ10の吸収性を高めるだけでなく、光や熱に対する安定性も高め、またビタミンCやビタミンEなどとの配合変化を回避し、そのQ10の弱点のほとんどを克服して、十分な利用を可能にしています。

ところで、これまで、コエンザイムQ10の安全性については、さまざまな試験報告に基づいて、ほとんど心配ないとされています。関連機関にとって、安全性に対する目下最大の課題は、その許容摂取量の決定にあります。

しかし、じつは大きな見逃しがあったといわざるを得ません。それは、光や熱、空気(酸素)、などによるコエンザイムQ10分解物の安全性についての評価・検討です。

ラットを使用して、肝機能や腎機能などに対する各種のコエンザイムQ10分解物の有害性について探索試験を試みたところ、コエンザイムQ10の熱分解物で肝機能への影響が心配される結果が認められました。

コエンザイムQ10のすぐれた効果・効用を十分に利用するためには、その安全性が前提条件となります。その意味からも、裸のコエンザイムQ10と違って、CoQ10包接体では、光や熱、空気(酸素)、さらにビタミンCやビタミンE、などとの配合に対する安定性・安全性を確保することができます。

コエンザイムQ10の実力を、安全・安心のもと十分に享受できるのがまさしくCoQ10包接体なのです。

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