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中村 元さん『障害者・高齢者に優しい環境作りを』

中村 元 さん
中村 元さん
伊勢志摩バリアフリーツアーセンター理事長
寺尾 啓二
寺尾 啓二
弊社代表取締役

障害者一人ひとりに合わせたバリアフリー化

寺尾・中村:今日はよろしくお願いします。

寺尾:中村さんは以前、鳥羽水族館の副館長をされていました。その後、水族館のプロデューサーとして活躍されていらっしゃいますが、他に「伊勢志摩バリアフリーツアーセンター」の理事長としても活動されています。

中村:「伊勢志摩バリアフリーツアーセンター」は、障害者や高齢者の方々に、伊勢志摩の観光施設や宿泊施設などのバリアフリー情報を発信する NPO団体です。

寺尾:具体的にはどういうことをされているのですか?

中村:私たちの場合は、受け入れ側として「伊勢志摩」という観光地をバリアフリー化しながら、一人ひとりに合わせた情報をしっかりと届ける。「パーソナルバリアフリー」と呼んでいるのですが、一人ひとりに合わせてツアーのアレンジをするという理念を持っています。

寺尾:確かに、障害者の方にどういう所を勧めたらいいのか、わからないことが多いと思います。

中村:だから、伊勢志摩において、障害者であるお客様の目線に立ってツアーをアレンジしてほしいということで、現地の障害者の方たちに実際にスタッフになってもらい、NPOとして始めたのです。

寺尾:そこでは実際に障害者の方たちが働いていらっしゃるのですか?

中村:そうです。実際に、伊勢志摩の障害者が調べたバリアフリー情報を紹介する『恋に導かれた観光再生』という本も出版していますので、是非、お読みください。

寺尾:私どもの関連会社では、コサナカップという車いすテニスの大会を岡山で開催しております。実は、岡山県車いすテニス協会の会長も車いすに乗られている方なのです。何度かテニスショップで打ち合わせをしたのですが、バリアフリーになっていないテニスショップが多いようです。

年齢であきらめてはいけない

中村 :実際、私がこういう仕事をしていても、バリアフリー化されていないところが非常に多いように思います。お聞きしたところですと、寺尾さんご自身もテニスをされているのですよね? ちなみに、寺尾さんの行かれているテニスクラブは、どの世代の方が多いのですか?

寺尾:高齢者が多いですね。最初は、 40代ぐらいの方が多かったのですが、10年以上がたって、皆さん50代、60代になってテニスを辞めてしまうことが多いのです。

中村 :テニスは見た目以上に激しいスポーツですから、膝にきたり、腰にきたりして、大変ですよね。

寺尾:そうなのです。これまで、年齢が増すと、身体に痛みが出てきた時点からテニスをすることはあきらめなくてはと思われていました。実はそうではなくて、軟骨は再生することができて、痛みはなくなるのです。

中村 :確かに歳をとって身体が痛くなり、動けなくなるのは、当たり前と思って諦めてしまいますからね。

寺尾:そうならないためにも、私どもの商品を使えば、再び復活して元気になれるということを、テニスの大会を通して伝えたいのです。

中村 :なるほど。

寺尾:私は『臨床データが実証する「シンクロカプセル化コエンザイムQ10」の力』という本を出しているのですが、それを読んだ神戸のとある病院の先生が激励の電話をかけてきてくださったのです。その先生がおっしゃるには、「今高齢者の4分の1は寝たきり」だと。

中村 :4分の1とは驚きますね。

寺尾:しかもその4分の1の比率も増えてきているのです。そういう意味では、日常から薬で治すのではなく、健康になるような食材やサプリメントで補うよう心がけなくてはいけませんね。中村さんがやっていらっしゃるバリアフリーツアーセンターというのは、とても高齢者の方々のためになりますよね。すばらしい活動だと思います。

中村 :進行性の病気の障害者の方たちがいらっしゃいます。そういう方たちは、 20歳こえると、「高齢化」してしまうのです。例えば最初出会ったときには杖も使ってない比較的若い方でも、車いすに乗るとそれに慣れてしまい、やがて車いすにも乗れなくなってしまうことすらあるのです。動かしていない部分があると、老化が早いのです。

寺尾:身体の中で使わないところがあると、バランスが悪いため、筋肉が萎縮してしまうのです。そこにしっかり、筋肉の原料を与えてあげないといけないのですが、それがサプリメントで出来るようになってきているのです。

社会福祉とビジネス関係

中村 :先ほど、データを見せていただいたんですが、一つひとつのサプリメントに関するデータ量はかなりのものでしたよね。

寺尾:私たちは、一つひとつ信憑性のあるデータをとるなど、研究や商品作りに莫大な費用をかけているわけです。だから、本当は必要な人たちに安くわけてさしあげたいという気持ちはあるのですけど、どうしても値段が高くなってしまう。

中村 :でも、そのサプリメントが必要な方たちは、お金にゆとりがない場合も多くありませんか?

寺尾:そうなのです。むしろ仕事をしていない人や年金生活をしている人たちにこそ飲んでほしいのです。そこは悩むところです。

中村 :実は私もそうなのです。私は、経済論理にのっとって回る活動が社会に浸透すると考えています。そこで、バリアフリー化すれば旅館は儲かりますよというところから話を始めるのです。でも普通、旅館はバリアフリー化はしたくないのです。お金もかかるし、手間もかかるし、トラブルの要因にもなるというのが本音なのです。だから、そういった先入観を全部とりはらって、儲かりますからと説明しています。ところで、サプリメントや商品はたくさん売れれば価格は低くおさえられるのですか?

寺尾:そうですね。

中村 :では先ず、売れることが大事ですよね。売れるというのは、使った人に評価されることですから、それが広がっていけば、まず価格がおさえられ、予防医療としてサプリメントが使えるようになりますよね。

寺尾:まさにそうなのですよ。病気になったときにかかる費用を考えた場合、病気にならないようにするため、サプリメント1ヶ月分が1万円をこえたとしても、病気になったときの費用よりも安いのですから。

中村 :病気の治療費だけではなくて、それに付随する周りの人の負荷も考えると、圧倒的に安いですよね。

寺尾:そうすると、決してサプリメントは高くはないのですが、いざ買おうとするとそこまで考えが回らないのです。よく安さが売りみたいな商品もありますけど、本当に効果があるのか不安ですよね。

中村 :確かにビジネスと考えた場合、こうした問題を解決していくことは難しいかもしれませんね。私は、水族館のプロデュースがメインの仕事ですから、バリアフリーツアーセンターで利益を上げようという意識はなかったのです。そういう状況で、それがたまたまいい方向に結びついたというわけです。今では逆に、バリアフリーツアーセンターで学んだことを、逆に水族館の展示という部分に生かしたりできているのです。

寺尾:確かにそうですよね。車いすも同じことがいえます。車いすテニスでは利益をあげようなんて意識は全くないですから。純粋にテニスを楽しんで欲しいという気持ちだけです。ここから生み出されるものもあると思います。

中村 :是非、伊勢志摩でもテニスコートが沢山ありますから、車いすテニス大会を開催してください。

寺尾:伊勢志摩で、車いすテニスの大会を開催するとしたら本当に安心ですよね。車いすテニスの大会を開催したとしても、バリアフリーの旅館を斡旋できるようなところはあまりないですからね。

中村 :しかも伊勢志摩は、観光地ですからね。家族で来てもらって、テニスをして、旅館に泊まって、観光することもできますからね。

寺尾:そういう企画も考えていきたいですね。今後、車いすテニスも広めていきたいですね。今日はどうもありがとうございました。

中村 :こちらこそありがとうございました。

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