
グルコサミン

グルコサミンは、動物の骨髄などに存在するアミノ糖の一種です。
グルコサミンはアミノ糖の一種で、様々なグリコサミノグリカン類を生合成するための原料となっています。グリコサミノグリカン類が効率良く生合成されると、関節や血液の潤滑性を維持する効果が期待できます。
- 軟骨保護効果
- 運動機能向上効果
- 血液サラサラ効果
- 抗炎症効果

原料の詳細情報
グルコサミンは最もシンプルなアミノ糖の一つで、カラダの中でグリコサミノグリカン類(ヒアルロン酸やコンドロイチンなど)を作り出すための重要な物質です。グリコサミノグリカン類は関節、関節軟骨、関節液、皮膚、血管などといった組織の柔軟性や潤いを保持する作用があることから、グルコサミンの摂取により健康・美容増進効果やロコモティブシンドローム予防、運動パフォーマンスの向上が期待できます。
グルコサミンの効果についての研究情報
グルコサミン摂取による関節痛軽減効果
グルコサミンからグリコサミノグリカン類が生合成され軟骨組織が柔軟・潤滑化されることで、加齢や怪我に伴う膝の痛みを軽減する効果が期待されております。
ここでは日常生活の中で膝の痛みを感じている男女46人を被験者として、被験者をプラセボ群(22人)とグルコサミン摂取群(24人)に分け、毎朝2000mgのグルコサミン-サプリを3ヶ月間摂取しました。ひざの痛みについては変形性膝関節症などの判定で使用されるアンケートをスコアにしてグルコサミンの効果を検討しています。その結果、膝の痛みの緩和が関係した「生活の質の向上」のスコアについて、8週間、12週間後においてプラセボ群に対してグルコサミン摂取群で有意に改善効果が示されました*1。

*1:R. Braham, et al., Br. J. Sports Med., 37, 45–49 (2003)
グルコサミン摂取による関節痛予防効果
グルコサミン摂取による関節痛予防効果を評価した研究があります*2。
関節軟骨に含まれる潤い成分であるII型コラーゲンは関節運動に伴い分解され、尿中に排泄されます。つまり、尿中の分解物濃度が高い程、関節が酷使されており、将来的な関節痛に繋がりやすいと言えます。この尿中のII型コラーゲン分解物の濃度を関節軟骨への負荷の指標として、グルコサミン摂取による保護効果が検討されました。この研究では、特に膝関節を酷使するサッカープレイヤー(大学生)を被験者としています。被験者(20.2±1.1歳)をプラセボ群とグルコサミン摂取群に分け、グルコサミン摂取群は1日1回、運動後30分以内に2000mgのグルコサミン-サプリを4ヶ月間継続摂取しました。その結果、グルコサミン摂取群では試験の前後で排出されるコラーゲン分解物の濃度が有意に低減していることが確認されました。
以上より、グルコサミンは運動による関節軟骨中のコラーゲンを保護し、運動パフォーマンスをサポートすることが期待できます。

*2:Isao NAGAOKA, Juntendo Medical Journal, 65(2), 184 - 193 (2019)